3年生 秋のエクスカーション② 坐禅の体験
これについては、少し学びの背景を詳細に紹介します。
単純に、「日頃の行いをよくするために、坐禅を体験させたかったです」
というだけではないことをご理解いただくことが大切だと思いますので…
物語(ストーリー)自体は、小説などの本、昔話、民話、ドラマ、
映画、まんが、さらには一人ひとりの人生…いろいろあります。
そこで、「まんが教育」というものに注目し、
今回のセントラルアイデアを子どもたちが
学ぶための入り口として採用することを考えました。
このまんが教育は、実は一つの狙いとして「キャリア教育」に繋がります。
大学生の後半で、就職活動として自己分析をして、初めて自分を知る…
という人も多い中で、早い段階から自分を知り、自分の価値観を知り、
就職よりももっと前からある、様々な人生の選択のタイミングで、
自分を知ることでもっと自分に根付いた選択ができる
子どもたちはさらに
自分の心の奥深くとつながった形で
日々の学びに取り組むことができる…
まんが教育には、そんな大きな可能性を秘めています。
これに加え、今回、セントラルアイデアにある
物語(ストーリー)という観点からもまんがを活用できる
ということで、このコンテンツを採用し、子どもたちは、
・イラストを描くことの楽しさ(イラスト思考)
・物語の3つの構成要素(トリニティメソッド)
これらを楽しく深く学んできました。
そして、さらに今後、このセントラルアイデアを深く学ぶため、
子どもたちは、望発表会の劇のシナリオ作りに挑みます。
自分たちでストーリーを考えるにあたり、
「ホームが大切にしていること(価値観)を理解する」
必要があります。そのためには、まず
「自分の価値観について、自分の中で理解する」
という経験を積めるといいと思いました。
この「自分を見つめる」ということの学びとして、
今回の校外学習での禅の体験…このようにつながっているのです。
探究の授業でこの1か月、数息観を冒頭に取り入れていたので、
今回の本格的な坐禅の体験にも、子どもたちは集中していました。
(15分間の坐禅もばっちりでした!)
※次の投稿に続く… あ、今回の写真は投稿と関係なく、
昼食の様子をお伝えしました!楽しい時間と学びの時間と…
どちらも大切です。どちらも一緒がいいですね★
3年生 秋のエクスカーション① 絵巻物体験
時間がだいぶたってしまいましたが、
HP上に載せました情報よりももう少し詳細な形で、
ここに内容をお伝えしようと思います。
3年生の秋のエクスカーションは、
今回の探究のセントラルアイデア
「物語は メッセージを伝える 方法である」
を理解するために、独特な体験を通して
子どもたちがたくさん思考する時間を持ちました。
1. 東京国立博物館「絵巻物体験ワークショップ」
当日朝の地震の影響もあり、通勤ラッシュの時間に重なる中、
上野駅まで引率すること自体がタフな中でのスタート。
博物館では、スクールプログラムというワークショップを受講しました。
その名も「絵巻物体験ワークショップ」。
ワークショップの流れは、まず絵巻物についての導入から始まりました。
そして実際に絵巻物の一般展示を一部ですが見学し、
絵巻物の特徴(Form)について理解しました。
その後は、実際の絵巻物(レプリカ)を取り扱うという貴重な体験。
丁寧に取り扱う中で、当時の絵巻物の価値・あり方に思いを馳せつつ、
実際にその絵巻物に描かれたストーリー(Change)を読み取りながら、
これまで学んできた内容も含め、さらに物語に対する考えを深める…
予定よりも30分長い、2時間にわたる充実した展開でした。
こうした学びにおいて、実は、ファシリテータの力に
子どもたちの学びの深さが左右されます。
今回ファシリテータをしてくださった学芸員の方は、
そのファリシテートぶりが見事でした。
小学校3年生だと飽きてしまうことが多いらしいのですが、
子どもたちは、ずっと夢中になって取り組んでいました。
そして、ただの体験にとどまらず、しっかりと思考していました。
絵巻物は、物語を伝える媒体の1つです。
子どもたちは、事前にイラストを学んだり、
文での物語の書き方を学んでいる状態でした。
そのような土壌作りもあって、子どもたちは実際の絵巻物を見て、
絵からも、文字からも、そして絵巻物そのものからも、
何か物語を伝えるものとして、感じるものがあったと思います。
純粋に、子どもたちは絵巻物を好きになってくれたようでした!
子どもたちが学校をよくすることを考えると…
少しいつもとは違う視点の話題です。
望小学校は、3年生までしかまだ在籍しておらず、
日々子どもたちも、学校自身も成長中。
現在最上級生の3年生は、
日ごろの学校生活において、自分たちでよくしていくために
どのような組織が必要かを考え、
来年度に向けて、準備の位置づけで動いています。
その1つが、委員会の組織化について。
現状は、まだオフィシャルには立ち上げていないので、
子どもたちの中で、準備委員のような役割で
いくつかの定常的な委員会を想定し、活動しています。
休み時間の体育館の活用・安全面を検討する体育委員。
学校生活を学校内で紹介する広報委員。
給食や保健について自分たちで意識できる働きかけの保健委員。
などなど…
その中で、対外的にも積極的に活動したのが、生活委員。
写真は、昇降口前に立って実施した「あいさつ運動」。
異学年学級ごとに、毎日希望者を募り、
大きな声であいさつをして、働きかけました。
この活動は、11月中旬、1日ではありましたが、
新守谷駅でもあいさつ運動を実施するというところまで動きました!
自分たちが困っていること、それを子どもたちが考え、
互いに働きかけ、主体的に改善し、
自分たちの生活、さらには学校外の皆さんにまで
素敵な影響を与えられる…そんな成長を遂げてほしいものです。
クリスマスコンサートまであとわずか♪
2/17(土)にクリスマスコンサートが行われます。
今年度のクリスマスコンサートは、学年集団で行います。
クリスマスコンサートという名の音楽会ですね。
歌う曲はというと、
1年生は「やさしさに包まれたなら」
2年生は「カントリーロード」
3年生は「Best Friend」「A Whole New World」
音楽の時間を使って1つ1つの言葉から作者が伝えたいメッセージを子どもたちなりに考え、それを様々な方法で発表します。
2年生は、音楽の授業で「カントリーロード」の歌詞をじっくり読んでいくことからはじめました。たとえば、
~どんな くじけそうな ときだって けして 涙はみせないで
こころなしか 歩調が 速くなっていく 思い出 消すため~
この部分の歌詞を見て、「どうして なみだを みせてはいけないの?」と問うと、「目標があって、故郷を旅立ったのだと僕たちは読み取ったから、目標が達成されていないのに、涙を流していても意味がないんじゃないの?」
と答えた子どもがいました。
このように、1つ1つの歌詞を自分たちの経験も踏まえながら読みとっていくことで、歌詞の表す情景や気持ちをより理解することができます。理解した上で歌ったり表現したりすることで、聞いてくれる人への伝わり方も異なるのではないかと考えています。
歌詞を読み取って考えたことは音楽係がプレゼンテーションし、その後全員で歌を歌います。体を使った表現や楽器を使った表現も考えている最中です。
どんなクリスマスコンサートになるか楽しみです♪
★ほめほめフィードバック★
なんだか楽しそうなタイトルですね。
3年生の授業で子どもたち同士が取り組んでいることを紹介します。
探究の授業を中心に行うのですが、
グループワークで行う1つのアクティビティ。
班などのグループで、自分の考えや成果を他のメンバーに共有した後、
それに対して聞いていたメンバーが、いいところをほめていく…
単純にはそれだけです。
これは、左奥の子が発表した後、
自分がほめほめフィードバックする!と手を挙げています。
この様子を見て、ほめほめフィードバックの何がいいかというと、
まず、子どもたちが、「主体的に聞き」ます。
ほめるためには、よく聞いてないといけないですから。
そして、「表情が明るく」なります。
つまり、安心・安全な場の中で学びができるようになります。
こういう雰囲気作りは、学びにおいてはすごい大切。
発表の前後で、拍手をすることも加わり、
本当に雰囲気がよくなりました。
ちなみに…
何をしているかというと、
専用のさいころなのですが、これを振って、
出た目にかいてある絵をつなげて、
ストーリーを作って話をするというアクティビティです。
さいころは、ストーリーキューブというものです。
実際には、この活動だけでも楽しい感じですが、
その話の内容をほめほめフィードバックにより、
さらに明るく積極的な学びの場の中で活動できているわけです。
ほめほめフィードバック、おすすめです★
1年生 エクスカーション・探究
先週の火曜日に秋のエクスカーションに行きました。
1年生は、「つくばエキスポセンター」で、光について学習しました。
子どもたちはすでに、無数にある光の色のうち、赤(Red)緑(Green)青(Blue)の3色を、目に見える光の中での最も基本の色として「光の三原色」と呼ぶということを学習しています。わずか3つの色の組み合わせで、この世に存在するほとんど全ての色を作り出すことができると知ったあと、ある児童が家に帰ってテレビのディスプレイに虫眼鏡を当ててみたそうです。
「本当に3色が見えたんだよ!」
と子どもたちから話を聞くと、学校で学んだことが家庭での学びにつながっているのだなと嬉しくなりました。
さらに、光には色々な種類があり、生き物によっては光のとらえ方が異なるという学習もしました。
それらの知識をもとに「エキスポセンター」に行ってみると・・・?
「赤・青・緑の3つの色の光を合わせると本当に白になったよ!」
「光の電話というものがあったけど、それはどうやってできているのか知りたいな」
プラネタリウムに行ったことで、
「もし、街中にある光を消して空を見上げると、思ったよりたくさんの星が見えることがわかったよ」
「星によって、光の強さが違うということを初めて知ったよ」
「月の中に見える生き物は、国によって違うんだね」
など、星についての学習もできました。
帰ってきた後も、子どもたちは興味を持ったことをたくさん話してくれました。
今後、探究では「光」というものを科学的に捉えていくのではなく、「光」という漢字の成り立ちや、意味、光を使った言葉(栄光や希望の光など)を学習していく中で、私たちが「光」に対して持つイメージなどを深めていきたいと思います。
さらには、技術の進歩で光が私たちの生活により身近になったことで、私たちの生活は大きく変わってきたということ、「光は我々が生きていく上にはかかせないものだ」ということを子どもたちには理解してほしいと思っています。