[小6・中1]コミュニケーションアップ講座 ~教員研修より

こんにちは!

7学年(中等教育学校1学年)の小川です。

 

子どもたちが例年より少し短い夏休みを過ごしている中、

8月18日~21日の4日間を使って、小6、中1の教員研修を行いました。

研修の中では、様々なテーマに基づいた内容を扱いましたが、

今回は「コミュニケーションアップ講座」についてお話したいと思います。

 

(今回は少し長めですが、「教員の学び」について

普段とは異なる側面からご紹介したいと思いますので

興味がおありの方はぜひご覧ください♪)

 

 

まず、なぜ「コミュニケーションアップ講座」なのでしょうか?

貴重な研修時間の中に、本講座を組み込んだ理由からお話しいたします。

 

私が、そして私たちが教員として自負していることは、

皆「明るく、楽しく、優しい」ということです。

また、協力しながら、わくわくした気持ちで物事を進めるのが得意です。

休憩タイムには趣味の話題から時事ニュースまで会話が広がり、

一緒に働く仲間の思考に興味関心が高いです。

 

一方で教員も人間ですから、心の弱さも持ち合わせています。

「これを言ったら相手はどう思うだろうか?」という不安は

人間誰しも抱える気持ちかもしれません。

 

しかし、心のうちに心配事を抱えたままでは、人間関係は深まりません。

逆に、人間関係が適切に築きあがった状態になると、

私たちの本領を最高レベルで発揮でき、さらに業務がはかどることが予想できます。

 

そこで、今回は私たちの心の弱さを克服する方法を知り、

適切な人間関係を築くため、

この「コミュニケーションアップ講座」を立ち上げました。

 

 

まずは、笑顔の練習です。

笑顔には周囲の人を幸せにするパワーがあります。

しかも、無償で無限大に使えるパワーです。

 

私たちは誰かを幸せな気持ちにさせることが大好きなのに、

自分のことで精いっぱいになると笑顔を忘れてしまうことも多いものです。

そのことを踏まえ、改めて自分の最高の笑顔を作る練習をしました。

 

最高の笑顔を覚えたところで、いよいよ講座スタート!

振り返ると、このアイスブレイクともいえる時間を設けたことで

皆安心した状態で講座を受けることができたように思います。

 

 

研修は、開智望中等教育学校の学びの基本であるアクティブ・ラーニング、

すなわちワークショップ形式で行いました。

 

もともと向学心が豊かな教員たちなので、どんなテーマでも議論は白熱し、

お互いの意見を尊重しつつ、自分とは異なる視点で物事を見ることができました。

 

たとえば、「担任業務とは?」というセクションでは、

現役担任チーム、副担任チーム、その他の見守りチームに分かれ、

それぞれの視点から担任業務について考えました。

 

それぞれの思う「担任の1日の流れ」を話したところで、

"担任は別のクラスで授業中。

4限目に体調不良のため生徒が保健室に行き、

5限目になっても体調が戻らず早退した。" という

イレギュラーな事態を追加して議論しました。

 

子どもたちの体調不良はしばしば発生しますが、

そのとき、職員室にいる教職員と保健室にいる養護教諭

意識を統一して行動する責任があります。

 

しかし、これまでを振り返ると、いい意味でも悪い意味でも

「きっと」や「なんとなく」という気持ちが心の片隅にあったように思われます。

 

「きっと手の空いている先生がやってくれるだろう」

「なんとなく自分がやったほうがいいかもしれない」

 

もちろん助け合い、という意識は非常に大切ですし、

状況に応じて臨機応変に動くことは教員の責務ですが

一方で「なんとなく」自分ごとと考えられる教員に業務が集中しては本末転倒です。

  

「担任業務」というセクションの中で、

生徒とのコミュニケーション、保護者とのコミュニケーション、

教員間のコミュニケーション、保健室や事務室、職員室間のコミュニケーションを

あらゆる角度から検証し、それぞれの分担を確認することができました。

 

今まで「なんとなく」でも業務は遂行できていましたが、

これからは、より強固なチームワークで

突然の事態にも対応していきたいと思います。

 

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午後の部では、いくつかの事例解決型ワークショップを行いました。

そのうちの一つは、"突発的な生徒間のトラブルが

フィールドワークという宿泊学習中に起こった時" のシミュレーションです。

 

トラブルがないに越したことはありませんが、いつどのような事態になっても、

子どもたちの学びと安全を守らなければなりません。

少ない人員の中で、いかに生徒たちと関わっていくか、

いろいろな展開を予測して「訓練」しました。

 

 

研修中は、全員があまりにも没頭していたため、

1日はあっという間に過ぎてしまいました。

 

その中で改めて分かったことがあります。

それは、私たち教員はやっぱり学ぶことが好きだということ、

そして高め合うことが大好きだということです。

 

私たちは子どもたちに対話をし、思考を深め、

高め合って学ぶように指導していますが、実際私たち教員が学ぶ時も同じです。

 

この学びをすることによって、お互いの考えをよく理解することができ、

同じ目標に向かって学習に没頭できます。

さらには一緒に学ぶ仲間のことも大好きになります。

 

受講後アンケートに「研修の感想を漢字1文字で表してください」

という質問がありました。ここに回答を紹介したいと思います。

 

新たな学びを経て出てくるこれらの言葉は、

キラキラと輝く教員たちの思いです。

 

                    

 

私も、開智望中等教育学校で展開している「探究型の学び」を

改めて肌で感じるとともに、さらに指導法に磨きをかけ、

子どもたちが時間を忘れて学習に没頭できるような仕掛けを

作っていこうと決意する機会となりました。