[PYP]冬の散歩と学習

みなさん、こんにちは!

3学年担当の五木田です。

 

のぞみ小は、本日まで冬休みでしたので、

明日、久しぶりに会う子どもたちの元気な姿を楽しみにしているところです。

 

さて、本日は3学年のクラスの活動を紹介します。

 

私のクラスでは11月から晴れた日は1日1回、

人工芝のグラウンドに10分ほど散歩をしに行くという日課を設けています。

f:id:kaichinozomi:20210107165029j:plain


クラスで散歩?と思われた方もいるかもしれません。

しかし、散歩を日課にするのには大きな理由があります。

 

冬に近づくにつれ、日照時間が短くなってきます。

のぞみ小には遠方から電車を使って通っている児童もおり、

そんな子達にとっては日光を浴びる時間がほんのわずかになってしまいます。

 

近隣に住んでいる児童にとっても、

冬はなかなか日光を浴びる時間を確保できません。

 

人間の脳は、日光を浴びるとセロトニンという物質を分泌します。

セロトニンは精神の安定を促す働きがあり、

曇り空が多い豪雪地域には「雪国うつ」という言葉があるほど

日光は人間の精神に大きく影響しています。

 

身体と精神の安定が確保されないと難しい学習には集中はできませんし、

児童同士の有機的なつながりもなくなってしまいます。

ともすれば、1日6時間の授業を全て集中しきることは不可能です。

 

より高度な学びを確保するためには

心身の安定を確保するための意識と工夫が必要だと考え、

日光浴を兼ねた「散歩」の時間を設けるようにしました。

 

子どもたちもそのねらいを理解し始めてきており、

仲のよい友人とお話しするのが好きな子も、散歩中は

日光を浴びたり、自然の音や空気感を感じたりすることに集中しています。

 

f:id:kaichinozomi:20210107165124j:plain

 

先日は、体育の時間に習った瞑想をする子もいました。

f:id:kaichinozomi:20210107165451j:plain

 

web、SNSで情報、コミュニケーション過多になっている現代だからこそ、

五感を使って自然を感じること、内省することの大切さを

幼少期に体感することは大切だと考えています。

 

内省の大切さを幼少期に感じることができた子は大人になるにつれ、

自分の感情をコントロールしたり、自分を律することもできるようになるでしょう。

 

 

コロナ禍で不安定な世の中だからこそ、

子どもたちの心身にも気を配っていきたいものです。

 


★追記

バランスの取れた人(自分自身や他の人々の幸福にとって、

生を構成する知性、身体、心のバランスをとることが大切だと理解する人)は

国際バカロレアPYPのLearner profile(目指すべき10の学習や象)にも

挙げられており、のぞみ小の子どもたちに期待する要素でもあります。

 

教室に戻った子どもたちが算数の思考問題を楽しみ、

考えた解法をお互いに教え合っていたように、

何事においてもバランスの取れた人になることを願っています!

 

f:id:kaichinozomi:20210107165521j:plain