【春期学童特別講座②】子どもたちとプログラミング

前回の講座から1週間。

今回、始業式直前ということもあり、

非常に多くのこどもたち(2日間合計80名!)が

講座に参加してくれました。

 

正直、あまりの人数の多さに、

プログラミングについて、じっくりとはできないので、

今回は、いくつかにポイントを絞って講座を実施しました。

 

・プログラミングって、こういうことなのか!

・プログラミングが小学生でも楽しくできる!

・これからの学びにたくさんつながっていく!

 

事前にオセロに取り組んでもらい、

「自分たちが計算して何か行動する」

という私たちの行為を、

事前にコンピュータやロボットに伝えておいて、

人間の指示通りに動かすことをプログラミングと

理解してもらいました。

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そして、それらを実感できる3つの題材を提供しました。

・レゴのロボットをプログラミング

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・Pepperのプログラミング(普段はあまり見られない)

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・線の上を動くロボット

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子どもたちは、ほぼみんな目を輝かせ、

自分たちが出ていく社会において必要となる

プログラミングというものを理解し、

そして、こうしたことを楽しく身につけていくために、

普段の学校での学びで算数などの科目を楽しむこと、

好きになれると、さらに可能性が広がる…

こんな話をしてみました。

 

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自分が置き方を想定していなかった方法で、

さらに難しい問題がとけるようになる…

このパズルも、普段の望での学びもまったく同じ。

自分のわからないことへの理解、気づきが、

学びへのさらなるモチベーションにつながる環境。

新しい年度も、すてきな学びと輝く子どもたちを

みなさんにもお届けしたいと思います★

【春期学童特別講座①】プログラミング思考の準備

夏期に開始していた学童の子どもたちへの特別の講座。

春期も2回ですが開催することになり、

本日1回目の講座を実施しました。

 

2回を通して、算数から若干プログラミング方向への

学習というか、楽しい時間を通して学びになれば…

と考え、今回は、コンピュータを触るわけではなく、

プログラミングに必要となる思考の訓練。

 

1.思考力を育成する算数の問題

2.成果物のイメージと、小さな手順の積み重ねとなるパターンブロック

3.シーケンス、条件分岐思考の訓練となる空間的なパズル

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自分が解けそうな問題を探してきて、一生懸命に考え…

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前のグループが作った作品を、さらにブラッシュアップしていき…

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この、組み立て方、並べ方の応用を身につけていく快感…

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どれもこれも、将来的に必要となる

プログラミングにおける思考要素とつながっている。

 

…ってそれは、考え方次第で、

どんな勉強も思考要素につながっちゃう!?

 

いずれにしても、子どもたちは楽しみながら、

「自分の思考レベルの限界を広げていく」作業に

夢中になって取り組む充実した時間でした★

 

第1回 学校説明会 キッズワークショップ「宇宙」「音」

平成30年4月に入学を希望する皆さんに対する

本格的な学校説明会が始まりました。

 

今年度は、1つひとつの説明会で

しっかりと望小についてご理解いただき、

多くの皆さんに望小で一緒に学ふチャンスを

提供したいという強い意志のもと、

説明会同士のつながりも意識しながら、

皆さんへの情報提供を考えております。

 

説明会会場では、河村京子先生の講演と

校長による本校についての説明が行われました。

 

河村先生が事前に望小の子どもたちと少しお話した際の様子を

会場にお越しいただいた皆さんに紹介していただきました。

後ほど河村先生と直接お話した際、

「この子たちの成長した姿を見ないわけにはいかない!」

そんな言葉をいただきました。

 この望小の子どもたちが成長した姿を見たくて仕方ない…

日々成長し続ける子どもたちにとっても、

そしてそこに携わる親の立場としても、

本当に素敵な気持ちであり、私もそう思います。

成長に携わる環境の責任と魅力が学校にはあります。

 

さて、説明会の間、子どもたちは

「宇宙」や「音」についてのワークショップに

参加していました。

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宇宙の方は、宇宙というと、すごく対象が大きいので、

宇宙についてのクイズを考えながら、

もっと探究するためには…宇宙に行くしかない!

ということで、ロケットと発射台を作って、

ロケットが飛ぶ様子を観察、工夫していました。

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音の方は、そもそも「音」って何?

と考えながら、音が目に見える!?なんてことに

しかけを交えて考えつつ、

実際に「ホイッスル」を作ってみて、

それを吹く時の音の出る様子を触ったり、

笛の大きさを見て比べながら、音を探究していました。

 

子どもたちが、

 どうして? これって何?? どうやって???

こんな疑問をたくさん、それも、

自分の知っていることにつなげながら

はてながたくさん出てくるような働きかけを

ワークショップを通じて行っています。

 

もっともっと、望小で学びたい!という声を

私たちも聞きたいと思っていますので、

これからの説明会にも、どんどんお越しくださいね!

子どもたちだけの組織の中で…

別途、望発表会に向けた発信は、

このDaily Blogにおいても、

また、本日望小の学びに関していつも発信している

もう1つのブログからも行われています。

HP上の情報と合わせて、ご確認いただき、

足を運んでいただける皆さまは、どうぞお楽しみに★

 

さて、そんな中、少し別の視点からの紹介です。

異学年学級(ホーム)単位で行う今回の劇。

望小はいま、3年生が最上級生。

この3年生が、探究において学んできたことを

どのように劇の制作過程に活かしているかをご紹介します。

 

Unit 5「私たちは未来を選択することができる」

Unit 6「私たちの行動は組織に影響を及ぼす」

どちらのセントラルアイデアを理解する上でも、

この望発表会に向けた劇の制作過程は非常に有効なものでした。

 

自分たちのホームの劇上演後のなりたい姿を未来として描き、

そこに向けて1か月半の間、どのように進んでいくか、

その選択について、毎週振り返りながら、

3年生はホームの軌道を修正してきました。

 

そして、自分たちが発揮するリーダーシップは、

単純に下級生に指示を与えるばかりでなく、

自ら行動し、その様子を示し、周りにいい影響を及ぼし、

組織としてのホームのみんなの力を引き出せる雰囲気を作る…

サーバントリーダーシップ」を発揮するイメージでした。

 

昨日、本番を間近に控えた3年生は、

各ホームで下級生たちに伝えたい気持ち・メッセージを

掲示物として自分たちでつくりました。

勿論、自分の行動が、他の3年生に影響を及ぼすことを意識して。

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※ A2は、下級生に、空いているところにメッセージを書いてもらうそうです。

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※ C2も、空いているところに下級生にメッセージを書いてもらうそうです。

 

昨日1時間かけてつくったこの掲示物を、

今日の朝、各ホームで3年生がメッセージとして下級生に伝えました。

 

こうして、それぞれの組織が、劇の成功という目的、

もっと言えば、その先に見据えたホームの姿を目的に対して、

いよいよ集大成として、明日からの望発表会を迎えます…

避難訓練を終えて

学期末を迎え、様々なことに終わりや振り返りを行う時期になりました。

開智望小学校では二月末に今年度最後の避難訓練を行いました。

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様々なことが起こり得る学校現場では不測の事態に備えて複数の避難場所、避難経路を考えています。

それは児童だけではなく、学校に携わる教職員の認知度や実際に行動をとることで身に付きます。

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自分の身を隠すことも時には必要です。訓練では「もしも」のためにやることをやっておく、大事なことだと感じます。

 

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避難訓練は無事終わり、今回は日頃電車などを通学で使う子どもたちに自分の身を守る方法や手段の実演を行いました

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自分の命は第一に。

この点だけは小さなうちから覚えて損はないですね。

 

そして通学という話を深く掘り下げて、電車の使い方やマナーを振り返りました。

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まだ3年生までしかいない学校ですが、公共の場を使っている自覚、自分たちだけのものではないたくさんの人々が使っている物の使い方を全体で話したことで今までの間違った行動から少しずついい方向に向いていくのではないのでしょうか。

この場で目標として取り扱ったキーワードがあります。

「ごめんなさい・すみません」

簡単に使えるようで咄嗟には出てこない言葉です。

かばんや自分が当たったらごめんなさい。

注意されることがあったらごめんなさい。

 

子どもたちに根付くことを見越して指導を行いました。

 

もし、このブログをみた方で望小の子どもたちに関わった何かに出くわしたら

まず最初の一歩目として謝れていることがありましたら受け入れていただけると嬉しい限りです。

 

それができないと判断されたときには学校の方へ連絡してください。

 

大人の目で子どもを優しく見てあげていただけたらと思い、このブログに書かせていただきます。

 

開智望発表会通信④

このブログ通信も4号目になりましたね。

 

本番まで残すところ10日を切りました。毎日の行動から子どもたちの緊張感が伝わってきます。

 

そんな中、水曜日にはリハーサルを行いました。

本番と同じ時間割の中で未完成ながらやってみて

「本番の舞台はこんな風に見える」「当日はもっとこうできるんじゃないかな」

などの見通しを立てることが目的で行いました。

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自分たちがお客さんであり、演者でありと忙しい時間を過ごしていました。

 

発表当日が劇のGoalであり今日はまだ通過点ということも理解して残りの準備期間を有効活用するのではないでしょうか。

 

今回はネタ晴らしになりかねないので写真だけでお許しください。

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Homeごとにリハーサルの使い方も様々なのでいろんな形の進行度合いがみて取れました。

 

当日参観される方もこのブログをご覧になられているかと思います。

一生懸命やっている子どもたちの姿、見ていただけると嬉しい限りです。

 

次のブログは発表当日の様子、最終号となります。

それではまた。

 

対話をしながら思考を続けられることのすばらしさ

金曜日は3年生の話題が多いのですが、

今日は授業中の子どもたちとのやりとりをご紹介します。

 

3年生、探究、Unit 6 のセントラルアイデア

「私たちの行動は、組織に影響をおよぼす」

 

今回の授業は『組織とは?』を考えました。

 

最近の3年生は、自分の思考を大切にしてほしいのは勿論のこと、

自分たちで学びの場を作ることがようやくうまくなってきたので、

さらに「人の意見が自分の思考を深める手助けとなる」ことを

積極的に働きかけています。

そうすることで、必然的に丁寧に他の人の意見を聞くことになり、

それによって「全員が学びの場に集中して自らを変容させていく」

この空気が自然に自分たちの文化として形成されていくのです。

 

教員「組織って、どんなイメージ?特徴?(Form)」

児童「わるい」「ひみつ」「グループ」

  「なにかをやりきる」「おかね」「人の身体の細胞」

教員「なぜ?(Causation)絶対に悪くないとダメ?」

児童「そうとは限らない」

教員「絶対にひみつなの?」

児童「そういうわけでもないと思う」

児童「なにか計画して、それをみんなでがんばって、最後までやりきる感じ」

教員「なるほど。1人じゃだめ?」

児童「1人はなんかちがう」

教員「2人は?」

児童「2人ならいい」「2人でも足りない」

教員「なんで足りないって感じる?」

児童「みんなの意見を出して何かを決めるとき、2人じゃ足りないかな」

教員「なるほどね。じゃあ、自分のホーム(異学年学級)は組織?」

児童「半分半分」

教員「どういうこと?」

児童「ただ自分の家から学校に来て教室にきただけなら、別に組織じゃない。

   でも、ホームの言葉『One for All, All for One』を意識して、劇づくり

   (今度の望発表会に向けて)を頑張っているときは、組織だと思う。」

教員「なるほどね」

児童「ワンピースで、××(すみません、名前忘れました)は、悪い人なんだけど、

   半分はそれが人を救うことになっていて、いいこと。(Perspective)

   だから、組織が悪いといいは、半分半分」

教員「なるほど」

児童「この前のUnit 5とUnit 6が両方入っている。(Connection)

   自分たちのホームは、劇のシナリオを作って、劇を練習して、

   望発表会で劇を完成させて、自分たちの理想の姿になる。

   それは、未来を目指して選択しているので、Unit 5が入っている。

   そして、この劇をやっている自分たちは、やはり組織だと思う。」

教員「なるほど」

児童「何か新しいものを作ったりするとき、それがばれてはいけないので、

   やはり秘密とかが必要になる。」

  「何かをやるときにお金が必要になる」

教員「そうか。こうやって見てみると、

   みんなの最初のイメージが全部入っているね。」

 

というやりとりを1時間、私のファシリテートのもと、

子どもたちは「互いの意見をきちんと聞きながら」理解を膨らませました。

その結果として、組織は

  「目的を持った生き物(人だけではなさそう)の集まり」

という自分たちなりの思考結果にたどり着いたわけです。

 

どうでしょう。

自分がどんどん手をあげて発信できるのは素敵なこと。

でも、それが、ただ「自分の意見を発表」するだけでは、

あまりアクティブラーニング(主体的な思考)にはなっていない。

別にがやがやするのではなく、一人一人の意見を聞きながら、

自分がその意見を使ってさらに思考して、その結果として

共有してみたいことをみんなに伝え、またそれを道具として

みんなが思考を深めていく…

 

これが、自分たちで作りだした充実した学びの場における

対話的な学びによる探究。

そして、8つのキーコンセプト(かっこで表現)を用いて、

切り口として活用しながら、概念の理解を目指していく…

 

すみません、このやりとり、私がファシリテートとして

対応していたので、写真がまったくありません…

メモをそのまま、リアルに…(気休めに載せました)

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この左側の赤で囲んだ絵の表現が、組織のイメージ。

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