大学の研究と連携(Pepperと教員による探究の授業)

今日は記念すべき学びの1日でしたので、

ここに、その様子をお伝えしたいと思います。

 

以前、昨年度の望まつりで登場したPepperの「のぞぺー」くん。

その後、学校を紹介する動画を子どもたちが撮影するとき、

その存在を一度見せたのですが、

それからはのぞみ小のみんなと活躍するチャンスを

ずっとうかがい続けていました…

 

そんな中、タイトルの通り、

慶應義塾大学 理工学部 管理工学科

山口研究室で行っている研究に協力するため、

のぞぺーくんが教員と一緒になって授業を行う

という試みを、本日4年生の探究の時間に実施しました。

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この研究は、開発者という立場ではなく、

業務のユーザ自身が人工知能のアプリケーションを

開発できるような環境の実現を目指した研究です。

簡単に表現すると、一人の教師がツールを使って、

授業のシナリオを作りあげると、それを

Pepperをはじめとするロボットが実践してくれるというもの。

(詳しくは、こちら

そのときに、音声対話・推論・画像センシングなどの

様々な知的振る舞いを取り入れることができ、

実現すれば、授業支援として人工知能が活用できるというわけです。

 

こうした背景に関係なく、子どもたちからすれば、

Pepperが授業をしてくれるということで、

なかなかの興奮した状態でのお出迎えでしたが、

すぐに落ち着きを取り戻し、

(そういう状態で学習に集中できるよう、普段から

 授業の中でメディテーションを実施しています)

のぞぺーくんの存在を子どもたちは楽しみながら、

探究の授業でいつも目指している「深い思考」を

今日もしっかりと実践してくれました。

 

音声認識にも挑戦。

(実は今回、複数回実施しましたが、うまくいかず…)

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動画を映し出すオペレーションもできます。

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教員が子どもたちとやりとりをする流れも崩さず…

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途中、手回し発電機を用いた実験も入れながら…

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子どもたち同士で議論をするグループワークも入れ、

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時には、予定通りのぞぺーが動かないハプニングも…

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こういうことも、子どもたちには必要な学びです。

ロボットは、絶対ではない…人間と人工知能の限界。

 

子どもたちは、本当にいつも通り、

探究を、上記の通り、しっかりとこなしました。

ロボットが授業のファシリテートをしても、

そこは揺らぐことはありませんでした。

 

ただし、やはり役割分担はあります。

子どもたちの意見を柔軟にやりとりできる教員(人間)。

このような領域に、どこまでのぞぺーくんが

柔軟性を持ってファシリテートできるのか。

 

でも一方で、のぞぺーが活躍できる長所は別のところにあり、

私たち人間との役割(Function)の意識が、

子どもたち自身も、これから深く学ぶべきところです。

 

さて、終わった後は…

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はい、ばっちりと、のぞぺーくんに群がってます★★

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ま、子どもたちとしては、そんなもんですね。

アンケートを見ると「一緒に遊びたい」

と、たくさんの子が書いていました。

 

2学期も実践予定です。

また、この様子はお伝えしたいと思います!

 結構、画期的な取り組み…ですよね!!

星に願いを…

じめじめした…なんてBlogを書いたので、

先週1週間は、台風が通過してすごい雨が降ったり、

すごく暑く晴れた日をむかえたり…

だいぶ、夏の雰囲気が出てきました。

 

学校も、1学期の終わりが近づいてきています。

 

昨年のこの時期も、季節にちなんだ話題でしたが、

金曜日は7月7日、七夕でした。

久しぶりに、晴れた夜を迎えたとか。

 

学校では、授業で英語で願いを書いたり(4年生)

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各ホームで願いを書いたり

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自発的に保健室の前に飾る子がいたり

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…それぞれの生活環境で、

それぞれの形で表現している様子、

感じていただけるでしょうか?

 

 授業(クラス)での表現

 異学年学級(ホーム)での表現

 個人での主体的な表現

 

子どもたちが、それぞれの環境で

成長している様子の1つと見ていただけると、

のぞみ小の学校生活がもたらす子どもたちの成長を

イメージいただけるかと思います…

 

皆さんは、素敵な願いを星に届けましたでしょうか。

多くの人の願いがかなうといいですね★☆

じめじめした日々…なんて関係ない!

気がつけば、7月!

あ!ブログが更新されないまま2週間…

申し訳ありません、滞っておりました。

 

でも、実際に学校は?というと、

子どもたちが引き続き、様々な形で学んでいました。

 

タイトルの通り、季節は非常にじめじめした日々ですが、

子どもたちはじめじめではなく、じりじりと、

確実に毎日成長している、そんな様子をご紹介します。

(前回4年生の話題でしたので、1~3年生の様子を)

 

○1年生 サマースクールに向けて!

昨年度よりも少し早く、10日(月)から1泊2日で

山梨県の西湖に行ってきます。

探究としての現在のセントラルアイデアは、

  すべてのいきものは さまざまなものと

  かかわりあいながら いきている

学校がある守谷・つくばみらいの環境を

現在学んでいる子どもたち。

それに対して、樹海のような特殊な環境での

様子の違いをからだ全体で感じ、現地の人のお話を聞き、

充実した時間を過ごすことになると思います。

宿泊行事も初めて。いまからドキドキです!

 

○2年生 外で生き物と格闘中!

こちらの探究のセントラルアイデアは、

「生き物の身体のしくみは環境と関連がある」

からだのしくみ(Function)を探るべく、

虫取りあみを片手に、外で必死に格闘中…

じめじめした日々の中、チャンスのある日は

せっせと生き物をみつけ、観察しています。

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見すぎ!?

1年生の学びの流れから、観察力が上がっている2年生。

細かいところまで、そして知っている生き物と比べながら…

2週間後のPresentation Dayでの発表が楽しみですね!

 

○3年生 スーパーマーケットの見学

社会科の授業「お店で働く人々」として、

ヨークベニマルさんへ見学・インタビューに行きました。

 ・商品を売るための工夫

 ・お客さんによろこんでもらうための工夫

自分たちが知りたいことを事前に考えながら、

現場に触れることで得られる学び。

 

大人になって、改めてわかることですが、

「意識することで、見る目が変わる」

植物、生き物、お店の様子…

視界に入っていても、なんとなく見ているだけでは

気づかないことが、実はたくさんあります。

 

学びを経ることで、普段考えていなかったことに、

少しでも考えが及ぶと、自分の視界に見えるものが増える…

なんとなくそこにおいてあった赤いリンゴが、

重力と机から押される力のつりあいでとどまっている…

なんて、意識がなければみませんよね?

 

観察力は、いわば「子どもたちの思考の深さに比例する」

と言っても過言ではないですね!

説明会でご覧いただいた授業のその後…

話題が限定されてしまいますが、

せっかく17日の説明会のご報告を紹介しましたので、

4年生の算数の授業のその後を紹介します。

 

今日は、さらに自分たちの身近なことで

平均(という言葉自体にまだ踏み込む途中ですが)を

いくつか計算してもらいました。

 ①筆箱の中の鉛筆の本数

 ②昨日の睡眠時間

 ③家から学校までの登校にかかる時間

ある意味、ヒントを出さなければ、②や③は、時間や分が混在する中、

どのように計算するのかも、探究的な学びです。

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自然に「分」に直して計算するグループもあり、

小数で出てきた「分」を「秒」に直すのに苦労したり…

こうした経験が新たな気づきにつながるので、

子どもたちにとってはそれぞれのグループで

それぞれの気づきがあったようです。

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あの日、ちょっともめていたグループも、写真のように、

今日は一生懸命計算し、議論し、頭を使っていました。

 

あの日は、子どもたちがイライラしていた様子も

皆さんにしっかりと見ていただきました。

アンケートとしていただいたコメントには、

 ・その様子を雰囲気が悪いとマイナスに感じた方

 ・普段の様子をそのまま見ることができたと感じた方

2つに分かれていた様です。

 

授業者(これを書いている私)としては、

普段から信頼関係を子どもたちと築いているので、

あのような少し険悪な雰囲気も、それもおりこみ済みで、

それに対して子どもたちに指導する場面も普通に見ていただきました。

 

きれいなシナリオ通りにいく授業ばかりではありません。

探究型の学びでは、子どもたちの想定外のコメントは日常茶飯事。

コメントだけでなく、そういった予想外の子どもたちの行動もあります。

そこで、いつでもそれらをどのように展開し、学びにつなげていくか、

それが授業の面白さでもあり、子どもたちがそこから何か

予想を超えた思考と学びにつながるとき、

この充実感は何物にも代えがたいものでもあるのです。

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こんな感じで議論が終わり、計算に夢中になったり、

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計算方法が互いに違って納得がいかないけど、

それをこんな表情で一生懸命意見を述べ合っていたり…

 

こうして探究型の学びを軸にしたのぞみ小の学び。

探究だけでなく、どの教科でも、バランスを意識しながら、

子どもたちの思考力を高め、確実な知識を身につけ、

反復もして基礎力をつけ、そしてまたさらにそこから

応用問題にチャレンジして思考することの楽しさに惹かれていく…

 

保護者の皆さんも、また何か新しいことを学びたくなりませんか??

第3回 学校説明会 ご報告(子どもの成長イメージ)

今週の様子を1度もお伝えできず、申し訳ありません。

子どもたちは、この1週間も元気に突っ走っていました。

(ろうかを突っ走って指導を受ける子もいますが…)

 

突っ走るという部分は、子どもたちにとっては

1週間、学びに意識を置くことができた時間だったと思います。

それぞれの学年で探究にとりくみ、新たなUnitとして、

植物について学んだり、絶滅危惧種を学んだり…

昨日は異学年算数も久しぶりに実施。

その様子は別途お知らせしたいと思います。

 

さて、今日はHP上でもお知らせしていましたが、

学校説明会を開催しました。

今回は、在校生もいる中で、在校生の授業の見学、

また、学校の給食体験、そして説明会とその裏での

キッズワークショップという盛りだくさんの流れでした。

 

今回も、ありがたいことに多くの方にご参加いただきました。

これまでの学校説明会で強調した内容を意識しつつ、

前回は自分たちが授業を体験した…

そして今回は自分たちの入学後の姿を在校生に照らし合わせ、

授業の様子をよく見るとともに、探究・英語だけでない

それ以外の教科の方向性を理解し、

さらに生活の基盤となる部分での異学年学級の様子や

放課後の様子を聞いていただき、

より一層のぞみ小での生活のイメージを描いてもらう…

そんなストーリーラインでここまでの日を迎えております。

 

年長以下のお子さまたちは、午前中は体育館で思い切り身体を動かし、

給食を食べて元気を回復し、午後はことばやすうじのワークショップで

頭を使いつつ、作業をしながら、こどばやすうじを理解したと思います。

 

すうじ(算数)の方で言えば、実は数字は小学校のカリキュラムなので、

(と言っても、多くの子はすでに数字を知っているかと思います。)

数字の手前の数の概念を、絵本の読み聞かせや実際のボタンの分類、

それに数を分けることや大小関係にふれながら、最後は

数と対応する点をつないくと絵が描ける…こんな流れです。

 

説明会では、特に国語の重要性、

また算数ものぞみ小特有の強みを

ご理解いただいたかと思います。

そして、異学年学級(ホーム)の1日のイメージ、

成長の様子をしっかりと感じていただけたかと思います。

 

次回は、7月23日(日)入試についての説明会です。

今日来られなかった皆さまも、このBlogを見ていただき、

ぜひ次回のご参加を心よりお待ちいたしております。

 

追伸

実は、本日すうじのワークショップで

お土産の冊子を渡したのですが、

どうも一部の冊子が、3枚ある紙のうち

1枚がさかさまになっていたようでした…

 

全部ではなく、一部の冊子のようだったので、

その冊子になってしまった皆さん、本当にごめんなさい。

おうちの人に、ホッチキスを外してもらって、

その紙だけをひっくり返せば元に戻ります。

もちろん、そのままでも楽しむことはできますので、

ぜひぜひ、おうちでも続きを楽しんでね!!

子どもたちを中心とした学びのコミュニティ

1週間のご無沙汰となりました。

今日は、在校生の保護者の方が、

いわゆる授業参観に来る「学校公開日」でした。

 

1時間目は、保護者の皆さん全体に、

のぞみ小の学びの現状と主要科目についての共有。

2時間目から4時間目は、各クラスの授業を

保護者の皆さんに見てもらいました。

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いろいろな形の学びがあり

(のぞみ小では「探究型」「知識習得型」「反復型」)

それぞれの学年、それぞれのクラスで、

それぞれの教科が日々研鑚を積みながら、

子どもたちの学びのファシリテートをしています。

 

年齢に応じた子どもたちの学びへの働きかけ、

一人ひとりの得意をどれだけ伸ばせるのか、

学びに必要な心の成長への後押し…

様々なことを考慮しながら子どもたちの成長を

加速させるためには、家庭と学校の一体感、

もしくは地域などとも連携をすることが必要不可欠。

 

そういった家庭・地域との連携していく中で作られていく

学びのコミュニティとしてののぞみ小の様子を

今後もぜひ紹介していきたいと思います!

今年度からの試み! Presentation Day for Unit 1

のぞみ小の教育と言えば、探究(Unit Of Inquiry)。

探究の学びのプロセスの1つ、

発表(Presentation)の力をこれまで以上に育成するため、

国際バカロレア(IB)の認定校も意識し、

自分たちの学びを定期的(各Unit 終了時)に

発信する場を今年度から設定することになりました。

それが、Presentation Dayです。

 

のぞみ小は、探究的な学びと同様、

試行錯誤の中でよりより形を創り出していくので、

このPresentation Dayも、今日をきっかけとして、

これから1年間、さらにその先まで時間をかけて、

段々と磨かれていくことになります。

 

今日は、自分の学年での学びを他学年の子に見せる形で、

校内の児童同士で、この2か月の探究の学びの成果を

プレゼンしていました。

 

各学年の発表の内容は、

そのユニットでのセントラルアイデアによるので、

学年ごとに、様々な様子が見られました。

1年生。ちょっと恥ずかしそう。

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3年生。落ち着いています。

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動きや表情も交えて…

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4年生。ホールでのプレゼンです。

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「創造力・発信力のあるリーダーの育成」

のぞみ小の教育理念です。

 

発信をすれば、

発信を受ける側の気持ちを

理解することができます。

発信を受けることで、

発信する側の気持ちを

理解することができます。

 

つまり、発表することばかりでなく、

それをしっかりと受け止める(聞く)方も意識を高めることで、

Presentation の場の雰囲気がよくなり、

この企画の効果も上がっていくことになります。

 

今後も定期的に行われるPresentation Day。

進化する様子をこちらでも紹介していきたいと思います!